知らないままのほうがいい

私は以前、友人との話をマンガにして
Twitterに載せていたことがあった。

絵は時々描いていたが久しぶりで
しかもマンガを描きだしたので
文字列での私しか知らない人には
ビックリした事案かもしれない。

3月で仕事を退職し
転職活動をしていたのだが
日中朝から晩まで転職活動はできず
どうしても時間を持て余してしまう。
私の性格上ダラダラ過ごしてしまうので
いつか買おうと思っていて買えなかった
ペンタブとお絵描きソフトを購入し
腐る前に趣味に没頭することにしたのだ。

「エッセイストになったの?」
と知人から言われたが
エロやギャグを描く力が無いので
淡々と友人との話を描いていただけだ。

 

マンガを20個ほど描いたところで
私と友人の話は一旦締めたのだが
一番最後の話はなんとなく、
どうとでもとれる話にしてしまった。

友人
「性格も趣味も考え方も違うのに
 俺達どうして友達で居れるんだろうな」
と言ったことに対して、
「さぁ…なんでだろうね」と答え
「わからなくてもいいんじゃないかな
 知らないほうがいいことかもしれない

と、一人で想い耽るシーンで終幕。
曖昧な空気を残したまま終わった。

それに対して観て頂いた方から
「これ、友人のことが好きなパターン」
「悲しい結末だ」
という感想を頂いたのである。

というか、そういうミスリードは狙ったし
真実は読者の想像にお任せします
といった幅をもたせるみたいな
そういうことを、してみたかったのだ。

 

「あの話は、あなたのことが好きだとか
 そういう話じゃないからね」
私は念のため友人に言った。

「大丈夫だよ」と友人は答えた。

何が大丈夫なのかモヤモヤしたが
彼が大丈夫だと言うのなら
おそらく大丈夫なのであろう。

 

友達とはなんなのか。

私が友達と思っている多くの人は
共通の趣味の数や価値観の一致である。
一緒に楽しめるものが多ければ多いほど
価値観が同じものが多ければ多いほど
お互い理解しやすいし楽しいものである。

しかし私と友人に関しては
そういったところはあまり多くはない。

 

「知らないほうがいい」と表現をしたが、
わかっているけど教えないのではなく
私自身もわからないのである。

 

友達をランク付けするつもりは無いが
共通の何かが多かったり
他の人よりも特に優しくしてくれたり
共感できることがとても多かったり
めっちゃタイプだったり、と
複数の人がそこに存在してしまう限りは
多少なりとも比較してしまうものである。

それによって
「AよりBのほうが仲が良い」
「CよりDのほうが一緒にいて楽しい」
のような順位が自然とできてしまう。

 

そして時に、例外の人物が現れる。

私にとって友人はそういう存在だし
友人にとっても私はそういう存在らしい。

性格も趣味も好みも価値観も違うけれど
干渉もせず喧嘩をすることもない。

だけど困った時には助けたいと思うし
実際、力になってくれている。

 

他の友達と比較するにしても
なんだか別の所にいるような存在なのだ。

なぜ今のような関係になれているのか
全くもってわからない。

 

でもそれで良いのである。

 

理由や条件がわかってしまったら、
より条件の良い人がいたら
その人が素敵な友達になってしまうので

私達は特別な存在ではなくなってしまう。

そして友達の条件に1つカテゴリが加えられ
数多くの友達の中に納まってしまうのだ。

 

だから私は知りたくもないし
知らないままのほうがいい、と思う。

私と友人が、私と友人であるために。